月別アーカイブ: 2012年6月

アダムの肋骨11

参拝中、もう一つ、心に強く浮かんだことがある。 それは、「体が不自由であること」についてだった。 この日、私自身が不自由な状態で伊勢にたどり着き、 神宮でのお勤めが完遂できるかどうか分からない状況に陥った。 完遂したとし … 続きを読む

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アダムの肋骨10 

伊勢市駅では、そのTさんご夫妻と、 車を出してくれた現地の会員さんが、半ばにこやかに、半ば心配そうに迎えてくれた。 「大丈夫でしたか?」と問われ、 私は思わず「いや、その……」と口ごもってしまった。 すぐに気を取り直し、 … 続きを読む

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アダムの肋骨9

名古屋で新幹線を降り、伊勢に行くには、二通りの方法がある。 一つは近鉄特急で、もう一つはJRだ。 近鉄のほうが、やや運賃は高いが、スムーズで速い。 だが、どちらが乗り継ぎがよいかは、行ってみなければ分からない。 着いてみ … 続きを読む

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アダムの肋骨8

かつて、垂仁天皇の治世二十五年三月十日、倭姫命は天照大神の鎮座地を求め、 大和纏向(まきむく)の珠城(たまき)の宮を旅立った。 近江に入り、美濃の国を経て伊勢に至った時、大神のお告げを得、 斎宮(いはひのみや)を五十鈴川 … 続きを読む

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アダムの肋骨7

携帯に対応しながら、私は事故現場を離れ、幹線道路に出た。 どれくらいの時間が経っていたのだろうか、通りはウソのように車が流れていた。 すぐにタクシーが来たので、私は座席にからだを忍び込ませようとした。 体をかがめても、腰 … 続きを読む

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アダムの肋骨6

私には、もう一つの懸念があった。 今、救急隊員に何かを聞かれ、まともに答えれば、 私は救急車に搬入され、病院に行くことになるだろうと思われた。 見たところ、運転をしていた二人には、内心の傷はともかく、 目立った外傷はない … 続きを読む

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アダムの肋骨5

運転していた女性は、気丈で冷静だった。 迂回路に入ったときも、渋滞に気づいた彼女は、即、 もとの幹線道路に戻ろうとしたのだった。 ところが、一方通行であったり、 タイミングが微妙にずれたりしてそれができないでいる間に、 … 続きを読む

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アダムの肋骨4

それは映画や、ドラマでのみ見ると思っていたような光景だった。 私は助手席で、絞り出すような唸り声を何度かあげた。 正気にもどって運転手に声をかけると、幸い、彼女のほうは無事なようだった。 相手のタクシー運転手は、すでに車 … 続きを読む

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アダムの肋骨3

5月28日、聖者の指示どおり、伊勢神宮に向かった。 当日朝、まだ6時台だっただろうか、ある方から突然に電話をいただいた。 思いも寄らない方からの電話で、 朝から、決して単純ではないテーマについて話し合うこととなった。 通 … 続きを読む

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アダムの肋骨2

5月26日、他に参拝したのは、法然寺と善通寺である。 法然寺のご本尊は、法然ご自身の作と伝わる阿弥陀如来立像。 のみを一度打つごとに、三度拝礼をしながら彫り上げられたという、 いわゆる『一刀三礼』の仏像である。 また、善 … 続きを読む

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