Author Archives: mariaoyama

愛煙家 1

 常々、タバコの煙にいい思いをしていない。  臭い、というレベルの話ではない。敏感な人は、副流煙によりアレルギー性鼻炎を誘発する。頭痛がする。気持ちが悪くなる。風邪をひきやすくなる。愛煙家は、自分が食事を終えると美味そう … Continue reading

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妃殿下 8

 多くの純粋な方たちと出会い、妃殿下や王女と底抜けに明るい時間を共有した数日間は、あっという間に過ぎてしまった。  この間、車で移動中に、晴れていた空が急に曇って、突然雪が降り始めたことがあった。最初ぱらぱらとした粉雪だ … Continue reading

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妃殿下 7

 ミーティングが終わった後、ひろしま平和貢献構想を立ち上げたという、県の総務企画部・国際企画室長という方が歩み寄ってこられた。「Nと申します」というこの方は、続けてこう言った。 「先生のことは、(ポカラの会の)倉光先生か … Continue reading

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妃殿下 6

 イベントは、大いに盛り上がった。こんなとき、ぼくはつくづく思う。組織には、中心となる人物がいるだろう。イベントには、オーガナイザーがいるだろう。だが、このようなイベントを成功させる力は、本当は、プログラムに名前も出ない … Continue reading

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妃殿下 5

 今回、カンボジアからは、妃殿下と王女以外に七人の子供たちが来日した。彼らは、実はほんの一年前まで、カンボジアの路上で食べ物を漁っていた子供である。それが孤児院に拾われ、教育を受け、今回はカンボジア舞踊を披露するために来 … Continue reading

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妃殿下 4

「カンボジアでも、やはり王室は世継ぎの男子をご所望なのでしょう?」  これに対する妃殿下のお答えは、意外なものだった。 「たしかに、保守的な人の中にはそう考える人もいますが、私自身はそう思いません。男子と女子の間に、本質 … Continue reading

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妃殿下 3

 実際、東洋の文化は、あまりに共通点が多い。 「われわれ日本人は、どんなものにも、たとえば木や森や、山や川や、星や空間にすら、意識が宿っていると素朴に信じています」  そう言うと、妃殿下は、「それは私たちもまったく同じよ … Continue reading

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妃殿下 2

 会場は、高松空港から車で5分のところにあった。控室に通されると、そこで一人のカンボジア人女性が弁当を食べていた。傍らには二人の女の子がいて、すでに食事を終えている。セーターにジーンズといった気さくな姿のこの人たちに、ぼ … Continue reading

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妃殿下 1

 知人の知人は、新聞記者を辞めてすでに久しく、カンボジアに足繁く通いつめている。この人は、そこで井戸を掘っている。井戸を中心にして小さな集落を造り、内戦と貧困で疲弊しきった人びとが自立できるようにしてやることを、彼はこれ … Continue reading

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帰還

 インドから帰った。いつものことながら、嬉しい。心からほっとする。  初めてインドに行ったのは1990年の11月。三カ月滞在して、年が変わり、91年に帰国した。飛行機が成田に降り立ったとき、乗客の間から拍手が湧いた。ぼく … Continue reading

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