Author Archives: mariaoyama

記録 3

 これを聞いて、そうだ、積み重ねていけばどんな夢でもかなうんだ、などと思った若者もいるだろう。素晴らしいことだ。夢に向って努力したらいい。だが、ぼくがこの言葉が好きな理由は、そんな“美しき誤解”に基づいたものではない。 … Continue reading

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明日

「エッセイを読ませていただいてますが、ポーンと飛んだりすると淋しいですから、頑張って書いてくださいね」  こんなお便りをいただいた。そう、ぼやぼやしてると、すぐにポーンと飛んでしまう。現に、イチローについて書きたいと思っ … Continue reading

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麻薬  1

 「先生のご専門は、麻薬でしたよね」  昔、そんなことを言われたことがある。私の専門の一つは「麻酔」であるが、麻酔薬と麻薬とは少し違う。  麻薬とは、「麻酔作用を持つ物質のうち、依存性を有するため、法律上、取り締まりの対 … Continue reading

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麻薬 2

 ところで、人体に極めて有害で、“立派に”依存性も持つが、法律上、取り締まられていないものもある。「タバコ」はその代表的な例である。  たとえば、肺ガンで亡くなった人の72%、咽頭ガンで亡くなった人の65%、そして喉頭ガ … Continue reading

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麻薬 3

 喫煙の習慣は、日本には欧米諸国から輸入されたと思われる。今日でもなお、海外ブランドのタバコCMが、テレビで放映されている。 ところが、国民の喫煙率をみてみると、たとえば日本人の男性が6割近いのに対し、アメリカ人男性は3 … Continue reading

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麻薬 4

 大麻は怖い。大麻は法律で禁止されているからだ。  その一方で、タバコは怖くない。タバコは一般的な嗜好品であるし、何より法律で認められているからだ。  だが、総合的に見て、タバコと大麻とどちらがより有害であるかは、大いに … Continue reading

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誇り 1

 インドの旅は、例によって過酷だった。暑さに加えた、強行軍。昔日の旅人は『草を食み、泥水をすすった』というが、それほどでなくとも、実際に今回、私は兎の肉を食み、羊の脳味噌をすすった。  ……といっても、生きた羊の頭を割っ … Continue reading

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誇り 2

 ところで、インド亜大陸の最南端に、カニヤークマリという場所がある。東にベンガル湾、南にインド洋、西にアラビア海を臨むこの場所はまた、シヴァ神に恋をした乙女が、死ぬまで厳しい修行に身を投じたという伝説の場所でもある。彼女 … Continue reading

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誇り 3

 期待に胸膨らませ、インド洋を眼下に見降ろす部屋に入って見たもの。それは延々と中継される「中国対ニュージーランド」(だったか……)の女子ホッケーの試合であった。失礼ながら、これを見てインド人は満足するのか? そうではない … Continue reading

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誇り 4

 今や中国がアメリカと並ぶメダル大国になったのに比べ、中国以上の人口を擁するインドがなぜこれほどオリンピックと縁がないのか。その理由は、ほとんどのインド人にとっての悲願が、通常教育のなかでよい成績を収め、将来経済的に自立 … Continue reading

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