Author Archives: mariaoyama

美学 5

試合開始早々、山本キッドの右が空を切った。その瞬間、シュッという鋭い音が会場に響いた。拳と空気の摩擦音に、観衆が静まり返る。 そうしたキッドの攻勢をことごとくかわそうとしたグレイシーだったが、2R、膝蹴りに出ようとしたと … Continue reading

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美学 4

この日、私は流行りの風邪をもらってしまっていて、体調はすこぶる悪かった。自重すべきか……とも思ったが、試合が近づくにつれ、心の内側から抵抗しがない思いに動かされ、有明に向かった。 試合場には、あのリングが設営されていた。 … Continue reading

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美学 3

オーストラリアの幸運男の回顧物語が新聞の夕刊に載っていた頃、私は有明コロシアムにいた。 HERO’S 2005、ミドル級世界最強王者決定トーナメント。この日、前回のエッセー3月26日『復活』で紹介した大山峻護君が、ふたた … Continue reading

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美学 2

2月16日。決勝に進出した5人のなかで、ブラッドバリーは圧倒的に……弱かった。問題にもならない。なんとか離されないようにして、最後まで滑ろう。そう思っていたに違いない。 勝負は、最初からついていた。競技場を数週し、最終コ … Continue reading

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美学 1

スティーブン・ブラッドバリー、31歳。日本ではほとんど誰も知らないが、地元オーストラリアでは知らない人がいない。 ソルトレークオリンピックの行なわれた2002年2月15日。アイススケート・ショートトラック男子1000メー … Continue reading

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災害 3

もう一つの指摘は、アメリカはイラク戦争の戦費を捻出するために、治水予算を削ったのではないかというものだ。 「長年、恐れていた嵐がやってくる。一生に一度のものだ」 市長は、そう言って非難命令を出したという。だが、「去年も避 … Continue reading

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災害 2

ところで、今、この原稿を書いている時点で関東地方に雨をもたらしているのも、台風14号の影響だという。ところが驚いたことに、この台風は沖縄から九州のあたりを進んでいるというのだ。強風域はカトリーナの二倍。なんという巨大な台 … Continue reading

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災害 1

アメリカでは、代々、ハリケーンには女性の名前がつけられてきた。たけり狂うハリケーンを女性になぞらえたアメリカ人のユーモアには、まったく共感できないわけではない。 だが、日本の気象官が、自らの過去を振り返りつつ、台風11号 … Continue reading

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聖書 2

 開戦の直前、闘いの神の子・地上最強の戦士であったアルジュナは思い悩む。正義のため、王国全体と領民の幸せのためならば戦ってもよいのか。  戦えば、しかし従兄弟や友人、叔父や先生を確実に殺すことになる。あるいはいかなるとき … Continue reading

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聖書

『東洋の聖書』といわれる『バガヴァッド・ギーター』。毎月の<プレマ・セミナーで解説をする度に、まさに東洋の聖書の名に恥じない聖典だと感じ入る。 受講される方も同じらしく、一回でも聞き逃したくないという方は、どうしても来ら … Continue reading

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