旅日記29


7月10日-2
マハーバリプラムのもう一つの見物は、『クリシュナのバターボール』。
丘の斜面に、きわめて不安定なかたちで丸い巨岩がとどまっている。
地震でもあろうものなら、または雨や、風が吹いてすら、
簡単に転がり落ちそうな岩だ。
しかしそれは悠久の昔から、この位置でじっとしているのだという。
昔、この地方を治める王様が悪戯心を起こし、
この岩にロープを張って象で引いた。
……が、それでもびくともしなかったという伝説がある。
幼子の頃、悪戯好きで、
台所からバター・ボールを盗んで食べたクリシュナ神にちなんで、
この巨岩を『クリシュナのバターボール』と呼ぶ。
だが、相対界において、永遠に続くものは一つもない。
いつかこの巨岩が、この場所から転がり落ちるときが来るだろう。
それは、たまたまわれわれがそのすぐ下にいるときかもしれない。
そんな冗談を言いながら……
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クリシュナのバターボール
P1020213

クリシュナ神のごとく
コピー (2) 〜 P1020215

やあ……。


この岩のすぐ下で集合写真を撮る。
その後、観光地でもあるマハーバリプラムで買い物を楽しんだ後、
われわれはこの地を後にした。
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……。


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