巡礼(番外編)


聖母マリアがパリにご出現になったのは、
19世紀の初め、フランスが政情不安に苦しむ時期であった。
いまだ見習い修道女にすぎなかったカトリーヌ・ラブレーは、
ある夜、眠りについた後、「シスター、シスター……」という声に目を覚ます。
見ればそこに、光り輝く白い少年(天使)が立っていた。
天使がカトリーヌを導くと、行く先々の扉が開き、
照明がこうこうと灯っていったという。
そうして、聖堂で待っていると、
衣擦れの音がして、聖母が階段を降りてこられた。
聖母は、カトリーヌにこれから祖国に起きてくることを話し、
パリ大司教の苦難を語ろうとしたときには涙を流された。
そして、この苦しみの時代に、
自らの姿をかたどったメダイ(メダル)を造り、
世界中に広めるようにと言われたのだった。
メダイは次々と奇跡を生み、
最初の8年間で1000万個を売り尽くしたといわれる。
パリ大司教も、ローマ法王もこれを欲しがられ、
今では世界中のカトリック教徒でこれを知らない者はいない。
その実物を、この修道会で驚くほど安く購入することができるが、
しかしもし……


金製の一生ものを買ってきて、とお願いされた方は、
ルルドや、パリの教会、売店で買われるとよい。


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