宗研(番外編5)


地方から都会に出た方なら誰でも心当たりがあると思うが、
郷里出身の方と出会うと、なにかしら心温まるものがある。
私の青春の6年間が広島で失われたことは以前に書いたが、
かつて、東京で出会った一人の可憐な少女がノートルダム清心の卒業生と知ったときには、
失われたものを少しだけ取り戻したような気になったものだ。
しかし、何年か前に知り合ったある方が、
広島商業出身と聞いたときの私の喜びようというのは、それをも凌ぎ、
え゛〜〜〜っと大声を上げてしまった。
その方は今回の広陵の活躍を大変喜ばれていたので、
広陵は広商にとってはライバルなのに……と申し上げたところ、
ライバルだけれども、互いに一生懸命応援し合う仲でもあると言われた。
ところで、過去、広商は春・夏あわせて6回、
広陵も3回優勝している。
甲子園大会が春・夏あわせて168回しか行なわれていないことを考えると、
2校で9回優勝は驚異的だ。
まことに、私にとって広島の“名門”といえば今も広陵と広商であり……


実に、広島学院とノートルダム清心ではない。


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