旅日記21


4月15日(5日目)-1
ゴアは、おそらくインド最大のリゾート地だ。
そこはまた、「東洋の使徒」フランシスコ・ザビエルがかつて訪れ、
インドに、そして日本を含むアジア全域にキリスト教を広めた最初の地だ。
十六世紀初頭、現在のスペインで内乱があったとき、
ザビエルの兄たちは、イグナチオ・ロヨラらと戦った。
後にイエズス会を創始することになるロヨラは、この戦いで負傷し、
それがもとで回心することになる。
不思議なことに、後にパリ大学に進んだロヨラとザビエルは寮で同室となる。
それが今度は、ザビエルが回心するきっかけとなった。
こうして、最初の7人はモンマルトルの丘に集まり、
1534年8月15日、イエズス会を創始する誓いを立てる。
(その歴史的な部屋に、かつて『大いなる生命と心のたび』で訪れたことがある)
偶然は、さらに続く。
本当は、東洋に布教に来ることになっていたのは別の修道士であった。
しかし彼は病に倒れ、代わりにフランシスコ・ザビエルがやってくる。
ザビエルはインドからマラッカにわたり、
そこで日本人アンジロウ(ヤジロウ)に出会う。
アンジロウは、かつて日本で人を殺め、
捕まりそうになってマラッカに渡ってきていたのであった。
自分の犯した罪を聞いてもらいたくて、彼はザビエルに会いに来、
そうして結局、日本人として最初に正式な洗礼を受けたキリスト教徒となった。
アンジロウのおかげで、ザビエルは日本に来ることを決意する。
日本に来たのがザビエルでなければ……


日本であれほどキリスト教が受け入れられることはなかったに違いない。
そうしておそらく、同じイエズス会に経営される広島の私の母校ができることもなく、
その場合、私はまったく別の人生を歩んでいたことだろう。
ならば今回の旅行もなかったはずで、
今、私がこんなブログを書いていることも、
皆さんがこれを読んでいることもなかったに違いない。
インド37

船上での夕食
インド36

歓迎ダンス


カテゴリー: 大いなる生命とこころの旅 パーマリンク

コメントを残す