ジンクス4


ニューヨーク・ヤンキースに移籍したベーブ・ルースは野手に専念し、
翌年から打ちまくった。
この年のホームランは54本。
二位のジョージ・シスラーが19本だったことを考えると、
当時、いかに驚異的な数字だったかが分かる。
(ちなみにシスラーは、一シーズンの最多安打記録255本のタイトルを
イチローに破られるまで86数年間保持した人だ)
さらにベーブ・ルースはその次の年59本、1927年には60本と、
ニューヨーク・ヤンキースに在籍した15年のうち10回、
ホームラン王に輝いている。
この時代、ヤンキースは実に11度リーグ制覇し、うち8回、
ワールドシリーズで勝っている。
一方のレッドソックスは、
1925年から6年連続で最下位となるなど、
その後、さっぱり勝ちから見放されてしまい、
その次にリーグ優勝するまで、実に30年近い年月を要することとなる。
トレードから59年後の1978年、
レッドソックスはヤンキースに一時14ゲーム差をつけていたが、
シーズン終盤にかけて失速、最終日に99勝66敗で並ばれてしまう。
1試合だけのプレーオフが行なわれ、
7回まで2-0で勝っていたにもかかわらず、
その裏、Bucky Dentに逆転ホームランを打たれて、敗戦。
1986年、ニューヨーク・メッツとのワールドシリーズ第6戦では、
残り、アウト一つで悲願のワールドシリーズ制覇というところまで行きながら、
連打と失策で同点とされ、
さらに平凡なファーストゴロをBill Buckner 一塁手がトンネルして敗戦。
『史上最悪のトンネル』と今でもいわれ、
ショックをひきずった第7戦も負けてしまった。
2003年、ふたたびヤンキースとのリーグ制覇をかけた一戦、
3点差、あとアウト6つで終わるところまで来ながら同点とされ、
延長に入ってAoron Boone にサヨナラホームランを打たれて敗戦。
(ちなみにこの試合には、ヤンキースの松井秀喜が出場している。)
Babe Ruthに始まり、Bucky Dent、Bill Buckner、Aoron Boone と、
すべてBにまつわる人びとによってもたらされた歴史的敗戦のすべてを……


人は「バンビーノの呪い」と呼ぶ。


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