為替4


プラザ合意を行なった時点で1ドル=242円であった為替は、
急激な円高に転じ、約30%も円は切り上がった。
日本の輸出産業が大打撃を受けるなか、円高不況の懸念が深刻化したため、
低金利政策が採用・継続され、
これが結果として人びとの不動産や株式への投機を加速させた。
今にいう「バブル景気」である。
もともと、変動相場制をとっている以上、
相場は相場=「神の見えざる手」に任せるのが基本的には自然なはずである。
これを各国の協調介入により、無理やり急激なドル安にもっていったのだから、
世界経済にそれなりのひずみが出てもおかしくはない。
アメリカ以外の国、
特に日本はその点を強く主張するべきであったと思われるが、
それはできなかった。
「プラザ合意」の際の日本の蔵相・竹下登について、
後に宮澤喜一は一言でこう論評した……


「だから、素人は怖い……」


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