学会10


私が竹村健一氏と接点を持つようになったのは、
まったくの偶然である。
1990年、生まれて初めて私はインドの地を踏みしめたが、
何回目かのインドの旅は、インド伝承医学・アーユルヴェーダや、
イスラムの伝統を継ぐユーナーニ医学を調査・研究することが目的だった。
そのとき、新進気鋭の文化人類学者・竹村真一氏とご一緒したのであるが、
この人が竹村健一氏のご子息であることを、
私は旅行中に知った。
車での移動の間、さまざまなことで話がはずんだ。
私が、健一氏の『世相講談』を十何年も見続けたのに対し、
真一氏は、ほとんど見ていないと言われた。
親子とは、多分にそういうものである。
数々のシーンのなかでも最も印象に残った、
「土光さんを助けてほしい!」場面についても、
当然、真一氏は知らなかった。
帰国後、世田谷の竹村家にお招きいただき……


そこは豪壮な二世帯住宅なのであったが、
そのとき、健一氏にお会いしたわけではない。
ところがその後、フジテレビの『報道2001』に健一氏の活躍の場が移った後、
あるとき突然、
氏が拙著について番組中に言及されたのだった。


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