先輩 1


30年前、高校の寮で同室になり、お世話になった先輩の顔を突然、テレビのニュースで見た。定期的なたん吸引が必要であることを理由に、東京都大和市の青木鈴花ちゃん(6)が保育園への入園を拒否されたことに対する裁判で、
「市町村には児童が心身ともに健やかに育成する上で真にふさわしい保育を行なう責務があり」
「障害者だからといって一律に保育を認めないことは許されない」
として、入園を認めるよう命じた裁判の裁判長がその人だったという内容で、これを【先輩】と題してメルマガのエッセーに載せたところ、読者の方から嬉しいお便りがあった。
このような重要な仕事についている方たちと接点がないために
社会に対して不安を感じるのは私だけではないはずです。
こうして横顔を垣間見ることが出来るのは有り難いことです。
本当に立派な人たちは限られた空間の中だけで仕事をしているのでしょうけれど
もし社会の中でその雰囲気を撒き散らしていてくれたなら
社会はもっと安全で安心して暮らせるように思います。
励みになりましたので
お便りさせていただきました(引用終わり)
実際、先輩はこの判決のイメージ通りの人格者だった。専門的な法律論としてはまったく逆の判決もあり得たのかもしれないが、先輩の人柄からは、それは想像できない。


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