国の将来を決めるもの


 自民党総裁選も大詰めを迎え、連日マスコミを賑わしている。一政党のこととはいえ、実質的に総理大臣が決まるのだから、それも当然である。
 話題の中心は、やはり小泉氏だ。郵政三事業の民営化を始め、言うことが分かりやすいので人気がある。が、この人、つい先日までは森派会長として派閥を仕切る立場にあった。そんなに派閥が大事かと問われ、小泉氏は、「討ち入りの直前まで、亡き主君の未亡人にもそのことを明かさなかった大石内蔵助が、オレは好きだ」と答えたという。
 そうして、彼は派閥を離脱した。いかにも、本音ならば希望の星と言われてしかるべきである。自民党は危機に陥る度、こうしたスターを世に送り出し、再生を図ってきた。
 歴史的役割を終えつつあるようにも見える自民党は、再生に向けてスタートするのか。あるいはそれは、消え入る前に一瞬輝きを増したロウソクに過ぎないのか。結果は予断を許さない。少なくとも野党はこぞって、もう一方の橋本氏の当選を願っているに違いない。


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