“不治の病” 2


 さまざまな思いが重なり、僕はしばらく見舞いに行けずにいた。
 だが、その彼女に久しぶりに会って、すべてが杞憂であったことを知った。
 彼女は相変わらず知的で、このような未曾有の逆境にあっても落ち着き払い、明るかった。彼女は、やはり美しかった。
 だが考えてみれば、それは当たり前のことなのだ。彼女の美しさは、もともと内面から出たものではなかったか。人の外見は変わるだろう。彼女の場合、もともとスリムな体から、さらに体重が30%減った。治療のため、髪も短くした。しかし、そうであっても、内面から滲み出る気品は隠しきれない。そしてそれこそが、誰もに愛される、彼女の本質だったではないか。
 そんな当たり前のことを、多少でも疑っていた自分が恥ずかしかった。そうして、お見舞いに行ったこの日、僕は誰よりも多くを学び、祈りのうちに帰ってきた。
 この欄をお読みになった方が、たとえ瞬間であっても、札幌の宮本すみ子さんのためにお祈りいただけたら幸せです。そのような想いの集合が、“不治の病”をも回復に導くと信じているからです。


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