マダムと肋骨 2 


善通寺は、弘法大師・空海がお生まれになった寺として有名だ。
前回、ここで交通安全のため、錫杖(しゃくじょう)のお守りを買い求めた。
事故があったのは、それをつけた翌日のことだったが、
大難を小難に変えていただいたのだと、私は思う。
そうやって働いてくれたお守りは、
その後、車を修理に出したとき、消えてなくなった。
いったい、どのようにして消えたのかは分からないが、
ともかくも今、お守りはないので、もう一度、ここで買うことにする。
思えば、事故があってすぐの日曜日に、私はふたたびパリハーラムのため、
こちらの皆さんにお目にかかっている。
そのときはまだ、骨が折れていることは知られてなかったので、
普通に何カ所かのお寺を回り、瞑想をした。
胸の骨折について、医師は当初、
「1カ月半は安静にしていてください」と言っていたが、
残念ながらそれはできなかった。
それでも私としては、一カ月程度で痛みはなくなるものだと思っていた。
が、痛みはなくならなかった。
あれから3カ月近くが過ぎ、四国では、
「その後、お加減はいかがですか?」と、何人もの方に尋ねられたが、
色好い返事ができない。
実際、先日も朝、なんだかうるさいオヤジがいるな……と思って目が醒めてみると……


寝返りをうちながら自分がウンウン唸っていたのだった。


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