月別アーカイブ: 2005年4月

新法王 11

多くの弟子を集め、敬愛される聖者に嫉妬する者がたくさんいるのは、世の常である。聖者は命すら狙われた。 あるとき、毒入りの飲み物を勧められた彼は、分かっていながらそれを飲み干した。……が、祈りの力により、毒はまったく無害と … 続きを読む

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新法王 10

聖ベネディクトが山に籠もった頃、カトリック教会内に修道会という正式な制度があったわけではない。 キリストの霊性に与りたいと真摯に願う者たちが、一人、あるいは共同体を創り、山中や洞窟などで隠遁生活を送っていた。そうした人び … 続きを読む

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新法王 9

結局、計画は未遂に終わった。未遂に終わるはずである。周囲のことをまるで考えてないのだから。 もともと、広島の中学を受験し、寮生活を始めるなどということからして、昔の田舎の小学校では始まって以来のことだった。 その上、もし … 続きを読む

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新法王 8

広島の西の外れの山上に、私の母校はある。カトリックの男子修道会であるイエズス会が、上智大学、六甲学園、栄光学園に続いて建てた学校で、広島学院という。 山上には学校と修道院と寮があり、その他には三輪明神という神社、少しの民 … 続きを読む

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新法王 7

コンクラーベで、出席者の2/3以上の票を得た者は、ラテン語で「法王に選ばれたことを受諾しますか」と尋ねられる。彼がこれに「受ける」と答えて初めて、新法王が決まる。 かつて映画『ゴッドファーザー』でアカデミー主演男優賞に選 … 続きを読む

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新法王 6

女性法王の可能性をも開きかねない女性司祭の登用を、ヨハネ・パウロ2世はまったく認めようとしなかった。その懐刀であった新法王もまた、在任中に認める可能性はないだろう。 その理由としてよく挙げられるのは、神が救い主として男性 … 続きを読む

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新法王 5

千年、二千年という時を経て世界の趨勢となった男女同権という立場から、カトリック教会においても女性司祭を認めるべきだとする意見が、特に欧米を中心にあるらしい。 荘厳なミサを司式し、ただのパンをキリストの体に変化させ、信者の … 続きを読む

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新法王 4

もともと、法王選出に三分の二以上の票が必要と決められたのは、13世紀のことである。 しかし、20世紀になって、10日間で30回の選挙を経た後、枢機卿が全員一致で望めば、過半数の得票で選挙が成立すると決められた。 さらに1 … 続きを読む

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新法王 3

先日の<プレマ・セミナー>後、皆さんと一緒に観た映画『ブラザーサン・シスタームーン』には、久々に心洗われる思いだったというメールをいくつもいただき、感謝している。 その中で、聖フランシスコは、ときのローマ法王イノセント3 … 続きを読む

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新法王 2

今は亡きヨハネ・パウロ2世は、実際に自分で100カ国近くを訪問するなかで、千年も前に分裂した東方教会をはじめ、16世紀の宗教改革で分かれたプロテスタント諸派とも対話の努力を重ねた。 また、2000年の節目には、ガリレオ裁 … 続きを読む

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