月別アーカイブ: 2005年9月

秋桜

沖縄、静岡と、三連休の度に瞑想講座が続いた。 地方、地方で、人間性にさまざまな味がある。沖縄は今回三度目の講座だったが、10年ほど前に初めて講演に行ったときからずっと、温かい感じが変わらない。気候が暖かい以上に、人間性が … 続きを読む

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美学 9

人生とは何だろうかと、私は思う。ときどき、神はわれわれにとって目一杯の試練を与える。 それを見事、克服できることもあれば、叡知を結集し、できることのすべてをやって尚、負けることもある。 だが、後で考えれば、それらのすべて … 続きを読む

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美学 8

勝った! ……私を含め、会場のすべての人がそう思った。 前へ前へと出ていけば、どんなに強い相手にも一瞬のスキが生じる。それは、頭で考えてやれることではない。長年、さまざまな格闘界で戦ってきた大山峻護の、動物的カンがそうさ … 続きを読む

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美学 7

もし自分だったらどうするか……。私は咄嗟にそんなことを考えていた。身長・体重ともに圧倒され、全身これ筋肉の塊、技も円熟期を迎えている王者とやれと言われたら。 私なら、間違いなく、試合そのものを変更してもらえるよう交渉した … 続きを読む

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美学 6

いよいよ大山峻護が花道に登場したとき、私はもう何と言っていいか分からなかった。 私は知っていた。彼の体調が万全にはほど遠いことを。左右両目の網膜剥離。手や足の関節の脱臼。それらに加えて、今回、彼は背中を痛めていた。空手界 … 続きを読む

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美学 5

試合開始早々、山本キッドの右が空を切った。その瞬間、シュッという鋭い音が会場に響いた。拳と空気の摩擦音に、観衆が静まり返る。 そうしたキッドの攻勢をことごとくかわそうとしたグレイシーだったが、2R、膝蹴りに出ようとしたと … 続きを読む

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美学 4

この日、私は流行りの風邪をもらってしまっていて、体調はすこぶる悪かった。自重すべきか……とも思ったが、試合が近づくにつれ、心の内側から抵抗しがない思いに動かされ、有明に向かった。 試合場には、あのリングが設営されていた。 … 続きを読む

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美学 3

オーストラリアの幸運男の回顧物語が新聞の夕刊に載っていた頃、私は有明コロシアムにいた。 HERO’S 2005、ミドル級世界最強王者決定トーナメント。この日、前回のエッセー3月26日『復活』で紹介した大山峻護君が、ふたた … 続きを読む

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美学 2

2月16日。決勝に進出した5人のなかで、ブラッドバリーは圧倒的に……弱かった。問題にもならない。なんとか離されないようにして、最後まで滑ろう。そう思っていたに違いない。 勝負は、最初からついていた。競技場を数週し、最終コ … 続きを読む

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美学 1

スティーブン・ブラッドバリー、31歳。日本ではほとんど誰も知らないが、地元オーストラリアでは知らない人がいない。 ソルトレークオリンピックの行なわれた2002年2月15日。アイススケート・ショートトラック男子1000メー … 続きを読む

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