月別アーカイブ: 2012年12月

私の系譜 17 

今年になって、『京都に行き、○カ所のお寺で瞑想し……』といった指示が 聖者の予言に繰り返し出てくるようになり、 これは要するに実家に帰るようにということかと思うようになった。 そして実際にそうする度、父の様子は変化してい … 続きを読む

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私の系譜 16

この夜、遺体を安置した大きな広間では、 私が一人で寝ることになっていた。 会員さんの一人が布団を敷いてくれたが、 柩の前ではおしゃべりが始まってしまい、 それはしんみりするどころか白熱していって、 とうとう大笑いにまで発 … 続きを読む

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私の系譜 15

父の闘病から死、そして葬儀に至る一連の出来事を思うとき、 その様子は、よくも悪しくもあまりに“人間的な”出来事にあふれていて、 まとまった時間があれば一冊の小説にしたいくらいである。 それらをいま、短いブログに書くことは … 続きを読む

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私の系譜 14

もしあのとき○○していたら、と人は人生をふり返る。 もしあのとき神戸を受験していたら、果して合格していたのだろうか。 若気の至りか、正直、落ちたような気がしない。 その場合、私は意気揚々と、神戸で新たな中学生活を始めてい … 続きを読む

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私の系譜 13

そのようにして私が進学しようと思っていたのは、ある神戸の中学校だった。 が、一年が経っていよいよ受験となったとき、大きな問題が降って湧いた。 神戸の受験日と、地元の付属中学の抽選日が重なったのである。 抽選など、代理を立 … 続きを読む

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私の系譜 12

小学校5年まで、ほとんど何も考えることなく友だちと遊び惚けていた私が、 6年生になって自分に課したこと、 それは、毎日12時より前には寝ないということだった。 それまで、夜8時には眠りに就くように躾けられていた私の、 こ … 続きを読む

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私の系譜 11

父はもともと、生来の世話好きであったのだと思うが、 自分で何かを楽しむという概念に乏しく、 これもよくあるように、いくつもの仕事や世話役を掛け持ちしていたので、 私の知る限り「休日」という概念もなかった。 子供の頃、正月 … 続きを読む

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私の系譜 10

父は税務署を退職後、税理士として独立したが、 その際、副業として不動産業も始めている。 法律によると、不動産仲介を行なったとき、 その売買手数料は約定価額×3%+6万円、 賃貸の場合は、一カ月分の家賃とされている。 とこ … 続きを読む

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私の系譜 9

もし、実家に経済的余裕があれば、父はおそらく今でいう大学に進み、 早期の徴兵も免れるか、 またはあれほど過酷な前線に行かずに済んだのかもしれない。 会員の皆さんと話していて、なにかの拍子に、 ご両親が大学を出ておられると … 続きを読む

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私の系譜 8

葬儀の三日間を終え、ふたたび始発で東京に帰ってくると、 自分では気づかなくても疲労困憊していたらしく、 すっかり風邪をひいてしまった。 それでも、時間は待ってくれないので即、仕事を始めたが、 一つだけ以前と変わったことが … 続きを読む

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