2月15日(五日目)


ティルパティ → ティルタニ → カンチープラム
この日、バスは南下し、タミル・ナドゥの州都チェンナイに近づいていく。
チェンナイから84kmほどの地点にあるティルタニ・ムルガン寺院は、
ムルガ神を祀る六大寺院の一つとして人々の信仰を集める場所だ。
シヴァ神と女神パールヴァティの間には、二人の皇子がおられる。
長子、すなわち皇太子はガネーシャ神。
智恵の神であり、物事の始まりにおいて常に祈りが捧げられる。
象の顔をしておられ、近年は日本でもよく知られる神だ。
次子、すなわち皇次子がムルガ神。
お生まれになるや即、神々の王によって天軍の総帥に任命され、
天界の神々を長年にわたり苦しめていた悪鬼どもをまたたく間に蹴散した。
こうして以降、戦いの神と崇められると同時に、
彼は結婚を司る神でもある。
つまりインドにおいては、「戦いの神」すなわち「結婚の神」なのだ。
実際、現実世界においては……


「結婚」すなわち「戦い」であるけれども、
しかしこの神は、結婚した人もこれから結婚する人も、
愛情生活に憧れる人も、満足する人も、そして苦しんでいる人も、
どんな人をも包み込み、癒してくださると信じられている。
ティルタニを経由して、バスはこの日、
ヒンドゥ教7大聖地の一つカンチープラムに入っていく。


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