正統について 3


ローマ法王の正統性は、ひとりローマ法王にかぎらず、
ローマ・カトリック教会の正統性や真実性と表裏一体をなしている。
では、これを保証するものはいったい何なのか。
これまでも何度かお話ししてきたように、
それはひとえに、以下のようなキリスト自身による言葉であるとされている。

『あなた方は、わたしを何者だと言うのか』
 シモン・ペトロが、
「あなたはメシア、生ける神の子です」と答えた。
するとイエスはお答えになった。
『シモン・バルヨナ、あなたは幸いだ。
 あなたにこのことを現したのは、人間ではなく、わたしの天の父なのだ。
 わたしも言っておく。あなたはペトロ、わたしはこの岩の上にわたしの教会を建てる。 陰府(よみ)の力もこれに対抗できない。
 わたしはあなたに天の国の鍵を授ける。
 あなたが地上でつなぐことは天上でもつながれる。
 あなたが地上で解くことは、天上でも解かれる』(マタイ 第16章15-19)

こうして、イエスは12使徒の筆頭であったペトロに教会の首位権を与え、
その権能は代々に受け継がれて、
ついにはいかなる国の王権をも凌駕し……

人類の歴史上、最大の権力と権威を構成した時期もあった。
この言葉をイエスが発したとき、
神人である彼のなかにはそのような未来が見えていたのであろうか。


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正統について 3 への1件のフィードバック

  1. イスカーナヤマト のコメント:

    この章は、何度も書き直しては消し、消しては書き直した。結局・・・・・オーマイゴット!!

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