沖縄の青年 その3


 男性とは、空港でお会いした。ほとんど、何の荷物も持っていない。こんな軽装で沖縄から富士、そして出雲を回ってきたとは、それだけで驚いてしまった。祈りの旅に、いろんなものは不要なのだという。
 男性は、今は世界の多くの地への巡礼を終え、土方仕事をしながらの祈りの旅に終止符を打とうとしていると言った。
「いつ、お帰りになるのです?」
 こう聞かれて、私も、連れの者も、言葉を失った。これまで延泊、延泊の連続できたのだ。
「もう一日、沖縄にいませんか。私の家の近くに泊まれば、いろんなお話ができます」
 こうして再度、いや三度の延泊が決まった


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