巡礼 4


「奇跡の癒し」が起きたと称せられた後、実はほどなくして患者は亡くなっていた、というような話はよく聞くところである。
麻薬も、一旦はやめてもまた元に戻りやすい。したがって、教会当局が奇跡を認定する場合、しばしば5年とか、10年に渡って予後を観察する。
メジュゴリエで奇跡的に癒されたこの人の場合どうだったかが、最後に記されている。
『以上は、6年以上も前のことです。私はあれ以来、麻薬に全く近づいていません。
私は今、麻薬中毒に苦しむ人を救うことに生活を捧げています。アメリカ各地、カナダ、グアムなどで、中毒者だった自分の体験を話しています。神の恵みのおかげで道が開けるということを人びとに知らせ、希望を与えようと努めています。
自分の人生がこうなろうとは、思ってもいませんでした。あのときの状態を、これほど完全に、短期間で変えてしまうほどの力については、説明することは不可能です。
私にどうしてこのようなチャンスが与えられたのかは分かりませんが、これが私の体験したことそのままなのです』


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