五輪 1


第16回『大いなる生命と心のたび』から帰国して、
あっと言う間に三週間が経った。
常に旅日記を書かなければと思い続けていたが、溜まりにたまった雑務にかき消され、
会員の皆さんからの個別のメールのお返事にも、こちらは楽しく追われたりして、
なかなか手を着けることができなかった。
その間に、北京オリンピックが始まり、終わった。
前回アテネのときにはインドにいて見られなかったオリンピックを、
今回は多少なりとも日本で見ることができたのは幸せだった。
帰国早々驚かされたのは、
前回、女子マラソンで優勝し、今回も優勝候補の筆頭だった野口選手。
彼女をふたたび勝たせるために、たくさんの専門家がチームを組み、
あらゆる知恵を絞っていた。
上下動の大きなフォームをよりスムーズなものに努め、
北京の硬い路面対策のため筋力を強化し、
本人は4年間、毎日30キロほども走り続けた。
が、不幸にして、大会まであと1、2週間という合宿中に故障し、
出場辞退を余儀なくされた。
慰めの言葉や手紙の山が……


いまだに彼女を覆い尽くしているだろう。
が、それでも、傷心が癒えることはないだろう。
まさに相対界、人生の縮図である。


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