旅日記16


12/ 4(6日目)その4
あまりに親切なアルスの司祭は、
もう少しゆっくり巡礼して行ったらどうかと言ってくれたが、
しかしこの日のうちに、
われわれはヌヴェールまで移動しなければならなかった。
「そうですか。
 聖女ベルナデッタと競うわけにはいかないでしょうね」
そんな冗談を言う司祭はまた、われわれが帰った後、
この地でミサを挙げてくれると言ってくれた。
こうして数時間後、われわれはヌヴェールにいた。
ヌヴェールでは、現地にもう長く修道生活を送る日本人シスターが、
われわれを待っていてくれた。
以前にもお世話になったシスターで、
洗礼名をベルナデッタといわれる。
右も左も分からず洗礼を受けたとき、
授洗の司祭様がつけてくださったのだという。
カトリック界は挙げて、「幼きイエスの聖テレジア」ブームで、
女性は誰もがテレジアの名前を洗礼名にいただいていた時代だった。
しかしそのときにはすでに、
将来こうして聖女ベルナデッタのもとで修道生活を送ることになる運命が、
着々と準備されていたに違いない。
この日、われわれは、
今も聖女が眠るこの修道院に泊めていただいた。
旅をふり返って……


この夜、さっそくご案内いただいた聖女のご遺体の前で、
日本のシスター・ベルナデッタ様が私たちのために、
聖母マリアを讃える聖歌を日本語で歌ってくださいました。
写真撮影も特別に許可していただき、
本当に有り難いことと、ただ感謝する他ありませんでした。
080306-1

サン・ジルダール修道院(ヌヴェール)
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修道院でのお食事


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