第五回 〜トゥルーズ・ルルド・パリ・ヌヴェール〜 六日目


 壮麗なノートルダム寺院のステンドグラス、パリを一望するモンマルトルの丘に建つサクレ・クール寺院を訪れた後、バスは愛徳姉妹会に向かった。
 ルルドに先立つ1830年、ここの一修練女のもとに聖母マリアが現れる。聖母の指示に従って刻印されたメダイ(メダル)は、予告どおり数々の奇跡を生み出し、『不思議(奇跡)のメダイ』と呼ばれるようになった。ときのパリ大司教やローマ法王も欲しがったというこのメダイは、最初の八年間で一千万個を売り尽くした。
 人びとの関心は、聖堂向かって右側に安置されたカトリーヌ・ラブレーの遺体に向かう。しかし、会の創設者である聖ルイーズ・ド・マリヤックと聖ヴァンサン・ド・ポールもまた、遺体の腐敗をまぬがれた。実際、女子の実践修道会を初めて創設した彼らの功績は、教会史上、計り知れないものがある。マザー・テレサの修道会などもこれに倣ったものなのだ。ルイーズ・ド・マリヤックの遺体は聖堂の左側に、ヴァンサン・ド・ポールは心臓のみが、いずれもカトリーヌの遺体よりも上位に安置されている。
 その後、パリ三越前で解散し、皆さん思い思いにパリを楽しむ。夜はリド観劇とディナーが入っていたが、成田空港で「リドって何?」と言っていたFさんも、妖艶な女性たちの舞いを楽しんだだろうか……。
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聖母を仰ぎ見る
カトリーヌ・ラブレー
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サクレ・クール(聖なるハート)
の寺院にて
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パリを行く怪しい二人……


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