呪い 1


<プレマ・セミナー>においでになる方は、とても大人しく、礼儀正しい。
時間にはぴったりおいでになっていて、私がぎりぎりに入ってきて机につくとすぐ、シンと静まってくださる。毎回、こちらが恐縮してしまう。質問は……と聞いても、少数の特定の方以外、ほとんど誰も手を挙げることはない。
過日、「『バガヴァッド・ギーター』の解説をとりあえず終わり、その次の回からは『ヨハネによる福音書』の解説を始めます。いかがでしょうか……??」と発言したときにも、会場はシンとしていた。
この東洋の聖書も解説を始めてはや1年半、そろそろ他のトピックが望まれているだろうと思っていたのだが、果して喜んでくださっているのか……。そう思いながら、ともかくも『ギーター』は終了することにした。
が、後になって、何人かの方からメールをいただいた。『ギーター』の解説を終わって欲しくない、というものだった。


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