インドの旅 番外編 1


チェンナイの空港でみなさんをお見送りしたとき、
それに続く旅がこんなふうであることが最初から分かっていれば、
私はどんなことをしてでもあの飛行機に乗って一緒に帰国したに違いない。
しかしよくしたもので、われわれには、未来の詳細が十分には分からないようになっている。
おかげでわれわれは、本当はどうなるか皆目分かっていない未来に向けて、
無邪気に、そして大胆に、歩みを進めることができるのである。
この旅の間、私が住処としていたのは主に山小屋であったが、
その山小屋も途中で何カ所かを移動した。
しかしそのそれぞれで、イモリとカエルの両方が出現した。
それは私の様子を見に来たスタッフだったのかもしれないし、
魔法をかけられた王子や王女だったのかもしれないが、
一度に8匹も9匹も現れるので、
踏んだり蹴ったりしないで外に出てもらうのも大変だ。
そこで、小屋にある穴という穴をすべて塞いでみたのであるが、
しかしそれでも、カエルは出てきた。
その理由は、長く分からなかったのだが・・・


しかし私はついに、それを発見した。
洗面台にある小さな穴・・・直径6〜7ミリほどの穴が円形に6つほど並んでいるのであるが、
そこからカエルは侵入してきていたのである。


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